第八霊災をきっかけに世界が混迷に向かっていた頃の話―――
キャラバンの行商人「お待たせしました~。積み込みが終わりましたので、そろそろ出発しましょうか~。」
護衛の傭兵隊長「あー、それが、例の新入りが遅れてるようなんだ。少し待って・・・。いや、ちょうど来たようだな。」
駆け出しの機工士「いやぁ、どうも皆さん、お待たせしました!」
傭兵隊長「こっちは今しがた準備ができたところだ。そっちの首尾はどうだ?」
機工士「そりゃあもう、ばっちりですよ!」
機工士「ご紹介しましょう!ガーロンド・アイアンワークスの技術でもって生まれ変わった、その名もターレット・ルーク改!・・・いや、Mk-IIです!!僕の銃はへっぽこでも、こいつが居ればもう大丈夫!あなたとあなたの荷物を守る、頼れる相棒です!」
行商人「わぁ~、これが噂の、イシュガルドの最新兵器ですか~。私、初めて見ました~。」
傭兵隊長「オレは霊災前に見たことがあるが・・・。どこが変わったのかさっぱりわからん。」
ガーロンド・アイアンワークスの技師「外見の変更はありませんね。今回の改修はバッテリーの強化のみです。」
傭兵隊長「なんだ、全然大したことないじゃないか・・・。」
技師「計算上では、稼働時間は8倍程度に伸びているはずです。その状態で実戦をしてもらって、駆動系の負荷などのデータを採取することが今回の主目的です。」
傭兵隊長「8倍か・・・。確かにそれだけあれば、機工士がへなちょこルーキーでも十分な活躍はできそうだな。」
機工士「隊長、ひどくないです?」
行商人「それにしても、こうして見るとなんだかかわいいです~。空飛ぶシュワシュワケトルちゃんみたいです~。」
機工士「シュワ・・・えっ、なんです、それ?」
技師「当社の技師が作った携帯式の湯沸かし器ですね。正式名称はシュワシュワケトル14世ですが・・・。正直、似てますかね?似てるとしたら、縦長円筒形のシルエットぐらいじゃないですか?」
行商人「あれは14世ちゃんなんですね~。じゃあ、この子は15世ちゃんかな~?」
技師「いえ、15世を改良したので16世ですね。」
機工士「ちょっと!?技師さんまで何言ってるんですか!ターレット・ルークMk-IIですって!」
行商人「ふふふ、今日はよろしくお願いしますね、シュワシュワケトル16世ちゃん~。」
機工士「だから、勝手に変な名前にしないでくださいよ!」
傭兵隊長「お喋りはそこまでだ、出発するぞ!新入りは16世持って車に乗れ!敵が来たら車内から援護しろよ!」
機工士「はいっ、乗りま~す・・・って、だからMk-IIですって!」
行商人「はいは~い、それじゃあチョコボさんたち、今日もお願いね~。」
技師「みなさん、お気をつけて!」
業務報告
バッテリーを強化したターレットは、実戦においても概ね想定通りの稼働時間であった。駆動系の損耗も想定の範囲内に収まった。使用者に感想を聞いたところ、稼働時間は5割増し程度、火力は2倍程度欲しい、とのことだった。また、ターレットが強力になることで、敵が優先的に壊そうと狙ってくることも考えられる、との意見も聞かれた。そのため、長期的には、ターレットの重武装・重装甲化、および、これに対応した大出力化の実現が目標となる。まずは、ターレットを大型化し、出力系統を大幅強化する予定。
追記:次回改良後のターレットはシュワシュワケトル17世と呼称する。