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25話 「マッカチンとハイデリン」
--- Area Woad Whisper Canyon ---
「釣れてますかー?」
「え~!? 聞こえませんよ~!」
「キミがでっかい声だすから、魚がにげちゃったにゃっ!」
「わわわっ、すみません;;」
冒険気分を味わえる足場をニーム川沿いに進むと
幾重にも分かれて落ちる滝が見える。
Sonicは囁きの谷の奥にある滝壺の水を汲みに来ていた。
涼しげに釣りをするミコッテの釣果が気になりながら、そっと水を汲む。
不意に一羽の小鳥がSonicの肩にとまった。
「あれ、君は!?」
「そうか、君もハイデリンに?」
--- Area Royal Plantations ---
「だ、だれか~っ!」
「足が抜けんようなったわい!」
「手を貸してくれんかのー!」
王立ナナモ菜園の近くで昼寝をしていたSonicの耳に、
微かに助けを呼ぶ声が聞こえてきた。
新鮮な野菜の束を小脇に抱えた老人が、モールの穴にはまっていた。
「ふぅ、助かったわい」
「猫騎士くん、ありがとうじゃ!」
「時にそのモールは離してやってくれい、
もうすぐリンクラインに導かれて、ホーネットが助けにくるぞい」
「わわわ、確かにそうですね!」
「ホッホッホ、それに勝手に足を取られたワシが悪いからのぅ」
焚火の上で焼いた新鮮な野菜と、お湯で蒸した温野菜を食べながら
Sonicはその老人とくつろいでいた。
菜園で働く老人は、有名な生物学者らしい。
どう見ても、家庭菜園を営むおじいちゃんにしか見えないが…。
「何故リンクラインが存在するか知っとるか?」
夢中で野菜料理を頬張るSonicに老人はゆったりと語りかける。
「もふひょうを(目標)ふぁおそうと(倒そうと)した時(ゴックン)
他に何匹一緒に襲ってくるか把握する為ですよね?」
「ホッホッホ。世の理を理解せず、目の前の事象だけを見るとそうじゃの。」
「えっ、他に理由があるんですか?」
「うむ、それがあるんじゃよw」
リンクライン。目標をターゲットした際に、表示されるラインであり、
友好関係にあるモンスター同士はこのラインで結ばれて表示される。
冒険者はこのリンクラインを目安に、戦いの戦術を考えるのだ。
Sonicはリンクラインを確認せず戦いを挑み、何度か痛い目に遭った経験がある。
「ホーネットとモールは何故リンクラインで結ばれているのじゃ?」
「う~~ん…。」「仲が良いから!!」
「ホッホッホ、さっきよりは正解に近づいたぞい」
「モールは大地を耕し、その耕された大地に花が咲く」
「その花からホーネットは蜜を取り、その蜜でモールも栄養を取る」
「やっぱり仲が良いんですねっ♪」
「ほっほっほ、共存共栄じゃな」
元々は生物学者が研究用に開発したのが【リンクライン】である。
モンスターの共生関係を調べ、その土地の環境を良く調べる為に開発された。
人族は後からその土地に移り住んできた新入りであり、
その「土地土着の生物に敬意を払おう」というのが生物学者の思想である。
「おぉ、ハイデリンがおるわい」
「ハイデリン?」
老人が促す方向には、一際大きなアダマンタスが居た。
その背中には色とりどりの花が咲き、草が生い茂っている。
目を凝らして見ると、茂みの中に小鳥の巣もある。
「彼女は他の個体に比べて、背中に生息している植物が桁違いに多いのじゃ」
「そして、花や植物を目当てに、小動物や昆虫が沢山寄ってくる」
「学術用語で言うと、片利共生(片方だけが利益を得る状態)なのじゃ」
「彼女、凄く綺麗ですね!」「なんだか空中庭園みたい」
「ホッホッホ、中々に良い例えじゃな」
「通常、己の利益にならない事をする生物は珍しいんじゃよ」
「彼女は日に一度、小さな滝の下まで行き、甲羅の上の植物達に水を供給しているのじゃ」
「まるで甲羅の上の世界を慈しむようにのぅ」
「へぇぇ、すごいっ!」
「なので、ワシは彼女の事を母なる大地【ハイデリン】と呼んでおるのじゃ」
「素敵な名前ですね~♪」
「何か彼女が欲しいものとか無いのかな?」
「そうじゃなぁ…、遠く離れた土地の美味しい水とかどうじゃ?」
「ウン!それ良いですね!」
--- Area Fesca's Watch ---
【数日後】
「あー、いたいた!」
「はいでりーん」「野菜教授~!」
フェスカ展望台の滝の下で、植物に水をやるハイデリンを見つけた。
先日色々な事を教えてくれた、野菜教授(Sonicが勝手にそう呼んでいる)の姿も見える。
「リムサ・ロミンサの水だよ~」「沢山飲んでね!」
「Sonicの肩にとまっていた小鳥が、真っ赤なザリガニをそっと置く」
「この鳥さん、あんな遠くのマッカチンを捕まえて来てたんだね」
「やぁ、猫騎士君じゃないか」
「ムムッ!? これはこの地域には生息していない【マッカチン】!?」
「なんじゃ、生態系が変わってきているのか!?」
「何か良くない事の前触れなのだろうか!!」
Sonicと小鳥は、博士の様子を見て顔を見合わせた。
「面白いから、真相はもう少し教えないでおこうかなw」
興奮気味に持論を展開する野菜教授。
その横では、異国の水で喉を潤し、マッカチンを食べながらくつろぐハイデリンが居た。
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【中の人】
リンクライン、これに気がついたのはIDに行き始めてからかなり経過した後でした…w
ID中にリンクを多発している私に、そっと助言をくれた白さんのおかげです。
その時に「なんでモンスターもPT組んでいるんだろうねー」
とPT内で雑談に花が咲きました。
これはその時の体験が元になっている物語です。
話は変わりますが、未だマップを解放していない場所がある事に最近気が付きました。
のんびり散歩がてら、未踏破の土地に赴いてみようと思います。
それでは、また次の物語でお会いしましょう。
皆さんも良い旅を!
…(アダマンタスの卵をそっと隠し)
ナ、ナニモシテナイヨ?ナニモトッテナイヨ?
未踏破地域、結構ありますよねー(ノ∀`)
IDとかも飛ばして良い所が確立されちゃうと達成しづらくなりますし。
エオルゼア名所めぐり、がんばですw
Nashaさん
アダマンタスノタマゴ、イガイトウマイカモ…
未踏破地域あるんですよね、これがw
効率とかに思考が向かいがちですが、ゆっくりまったり
世界を楽しもうと思います!
ナシャさんも、良い旅を!
リンクと言えばリーチ(通称タコヤキ)の大量リンクでえらいことになったのを懐かしく思い出します(苦笑)
同族間に限らず、異種族間でもリンクする仕様を共生関係によるものと解釈されている点がとても面白く、素敵だと思いました。
私の方はGWを使って☆3製作のデータ取りを頑張っていたのですが、次の記事に使う予定のデータが揃いきらないまま休みが終わってしまいました…(;´Д`)
フレから声がかかったら当然そっちを優先するので、それはそれで仕方ないのですが(笑)
何にせよ今週中には手がけている記事を完成させて、例の校正に移りたいと思います!
Sigrunさん
リーチ! 私もボコボコにされた記憶がw
「あのリンクラインはきっとモンスター同士の絆だね」
という当時のPTメンバーの素敵な発言によって思いつきました。
エオルゼアのオブジェクトにはすべて意味が込められていると思ってます。
おぉぉ、シグさんの物語がいよいよ読める!
首をながーくしてお待ちしていますw
こんにちは!
同じリンクシェルのカスリと申します。
エオルゼアではまだお目にかかってないですが、これからよろしくお願いします!
ソニックさんは物書きさんだったのですねー♪
楽しく読ませていただきました!
日々の冒険の裏に、こんな素敵な日常が♪
前のお話もさかのぼって読ませていただきます(*^_^*)
ソニックさんは音速の物書きさんでしたか(〃'▽'〃)
わあい、パソコンからゆっくり読みたいな~♪
猫好き過ぎて、マンチカンって読んじゃったですorz
Kasuriさん
駄文をお読みいただき、有難うございます。
ホゲーっとエオルゼアを歩きながら、
日々色々な事を空想しております。
丁寧に作りこまれているこの世界は、
色々な事を空想するのにもってこいです。
カスリさんもどうか良い旅を!
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Lathiliaさん
惜しい!w マッカチンとマンチカン似てます!
ザリガニと書かずに、マッカチンと表記してあるところに
開発スタッフの拘りを感じ、勝手にストーリーに登場させましたw
音速では執筆出来ません!
非常に筆は遅いですw
好きな事をタラタラとこれからも書いていきたいと思います。
ラティさんもどうか良い旅を!
新作新作〜(=゚ω゚)ノ
優しい背中の世界素敵でいいですね。
なぜ、これはこうなんだろう?
と考えるソニックさんに尊敬しきりです!
そして、かわいい野菜教授意外と好きですw
Aliceさん
アリスさんも分かると思いますが、ついつい空想癖がw
世界が丁寧に作られているからこそ、色々な想像の余地があります。
こちらこそ、アリスさんのような重厚なストーリーを描きたいです!
野菜教授は、祖母の家の近所のお爺さんがモチーフですw
ソニさんまさかの物書き!w
これは…楽しませてもらいますよ(*´∀`*)
Nierさん
物書きなんて大層なものではありませんw
書く訓練も受けたこと無いですし、好き勝手に思いつくまま
書きなぐっているだけなんです!
今後もゆるーく書いていきますので、どうかよろしくです!
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音速さん、昨日はわざわざ会いに来て下さり、ありがとうございました(≧∇≦)
音速さんはとても才能豊かで、人を思いやり、とても人として素敵な方だと
知りました。
これからも仲良くして頂けると嬉しいです♪( ´▽`)
Lalanさん
そんなに褒められた事はありませんので、軽く混乱気味ですw
今度お菓子をおごらせていただきます!w
Lalanさんも自分なりの楽しみを見つけて
ゆったりと楽しんでらっしゃるのが伝わってきます。
こちらこそ、仲良くしてやってください!