サモン・フレイくんはジョブクエで覚えたかった妄想を吐き出しただけの日記です。
拙い文章です。雰囲気がわかってもらえたらうれしいです。
※自機解釈有
※漆黒(5.0)までのジョブクエおよびメインストーリーのネタバレ有
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黒風海の底に灯火を入れてから随分と降ってきた。
彼方にあるという封印の先、古の者の光を目指して、私達は海底を往く。
干上がった水底による混乱はまだ収まらない様子で、魔物達との戦闘が散発的に起きる。
そんな穏やかとは言いがたく、それでもなお雄大な丘陵を各々の想いを胸に歩みを進めてた。
「はぁ……」
――この魔物達は私達の正義の為に家と平穏を追い立てられた。
それはまるで古代人達の命の上に生かされたという、かのハイデリンキック(仮)の焼き直しではないか。
どこか懐かしい遥かな街の灯は私の知らない記憶の隅をくすぐるような、そんなもどかしさを讃えていた。
突然に蜃気楼のような楼閣の灯が揺れる。視界が白み、そして――
「――――ッ!?」
景色に馳せていた思いが無理矢理に自分の内に向けられる。
白。白。白。
暴力的な光の奔流。その発作は私の中で暴れ回り、闇を喰らえと騒ぐ獣。
あまりの嘔吐感に耐えきれず漏れた血は白。
白。白。白。
膝から力が抜け、咄嗟に岩肌に手をつくが、崩れる身体も意識も支えきれない。
「あとちょっと……なんだけどなぁ……」
喉が僅かに震えただけで誰の耳にも届かない言葉。それでも[自分の]耳には確かに届いたらしい。
「なにが「あとちょっと」ですか。あなたはまたそんな……無理をして」
目を開けると一面の白。
白。白。白。
そして黒。
法衣にも似た影色の鎧。身の丈程巨大な剣。
暖かな瞳は静かな憤怒を宿しながら、それでも穏やかに私を見つめている。
「フレイ……どうして……?」
私は光の暴走に耐えきれなかったはず。じゃあこれは、私が私とサヨナラする為の走馬灯だろうか。
「縁起でもないことを思わないでください。」
嗜める声もどこか呆れていた。
そうだね。私って結構、頑張ってる方だよね。
「そうですね。もうひと頑張りして、その後お説教するんでしょう?」
そうだった。
本当に私の名前を標にしてくれた寝坊助を叩き起こしてやるんだ。
目元しか見えない彼は、ゆるりと微笑んで言葉を紡ぐ。
「だから僕はここに居るんです。ほら、まずは君が起きなくちゃ。」
急激に戻る視界。
いつの間にか目の前に迫っている魔物。その凶爪。
でも心は静かで暖かい。だって。
「見せつけてやりましょう。光が強ければ強いほど、その影ははっきりとした形を持つことを。」
背中を合わせるように立ち上がる影身。私の半分。痛みと恐怖。愛する者を守る力。
「そして教えてやりましょう。君の影は、君の心は、決して諦めたりしないことを。」
夜の色の騎士。悲しみを拒み、別れを退ける者。
「さあ、今こそ。[名前を呼んで]……!」
光に呑まれたんじゃない。
私の心はここに居る。
「おはよう……英雄の影身《フレイ》!!」