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The Shield of the Shroud

Masamune [Mana]

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Jと事故物件

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Masamune怪談会-2022-で公開したボクの創作怪談その3、「Jと事故物件」です。


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 上京して一人暮らしをはじめたこの家は、いわゆる事故物件というやつだった。
 以前ここに住んでいた男性が、借金を苦に首を吊ったのだと言う。

 あまり親には負担をかけたくなかったし、私は霊感とかそういうものには縁がなかったから、格安のこの物件はとてもありがたかった。

 けれどしばらく暮らしてみて、誰かの気配を感じるようになってしまった。ふと気づくと何かが少し動いていたり、息遣いが聞こえる気がしたり。

 一度気づいてしまうともう気になって仕方がない。流石にきつくなってきたと、友人に愚痴ってしまうことも増えた。一人で住むには広すぎるし、丁度いいんじゃないなどと友人は笑うのだが、私は本気で悩んでいるのだ。

 そんなある日、帰宅して着替えをすませると、いつもよりはっきりとあいつの気配を感じた。明かりの消えた寝室の上のほうから、じっとこちらの様子を伺っている。目を逸らすことも出来ず見守っていると、「それ」がすとんと降りてきた。

 焦った私は物置にしていた和室にかけこみ、押入れの中へと逃げ込んだ。息を潜めてうずくまっていると、ひたひたと歩くような気配がする。

 足音が目の前で止まり、そろそろと襖が開く。
 目があった。



 買い物から戻りシャワーを浴びると、バスタオル一枚で和室へと向かった。

 越して間もないこの家は築年数こそ古いが2LDKとしては破格の家賃で、いわゆる事故物件というやつだった。

 和室の奥にある押入れが妙に新しく少し浮いているが、ここで前の住人だった女が殺されたのだ。血は綺麗に洗い流され、一度解体して改めて組み上げられたそうだ。

 その押入れの襖をあけると、膝を抱えた女が蹲っている。
 最初にこれを視た時は流石に驚いたが、今ではもう見慣れたものだ。

 ゆっくりとこちらを見上げた女と目があう。
 構わず、俺は女の胸元に手を伸ばした。変な意味ではない。ここには金庫が置いてあり、そこにある物を取り出すためには必要なことだ。

 女はびくりと震えるが、俺の手は彼女の体をすり抜け、金庫のダイアルを掴んだ。

 ナイフで胸元を滅多刺しにされたのだと言う。
 ここはあの女が殺される以前から事故物件として知られ、借り手がなかなかつかなかった。だから殺人犯が潜伏先として選んだ。そこにやってきてしまった。だから殺された。

 犯人は捕まっていない。女を殺したあと海外に逃亡し、顔を変えて逃げ果せたのだ。

 買ってきたばかりのビールをあけ、金庫から取り出したそれをリビングのテーブルに置いた。
 ああ、愛用のナイフを眺めながら飲む酒は旨い。
Comments (2)

Frum Twealth

Zeromus [Meteor]

切り替えのそつなさに痺れる…イイ!

すみませんコメント力。

Punish Linkage

Masamune [Mana]

Frumさん>
途中で視点を切り替える、多用しがちです……!
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