こんにちは、Biskaです。
ヤ・シュトラさんが見つかったと聞いて、まずはほっとしました。
でも、まだ意識は戻っていません。
そんな中でも、タタルはいつものように一生懸命で、ヤ・シュトラさんが目を覚ましたときに渡す贈り物まで用意していました。
ずっと前から。
「いつか帰ってくると信じて」
そう言って、少しずつ準備していたそうです。
その話を聞いて、なんだか胸が温かくなりました。
きっとタタルにとっては、ただ待っていたわけではなかったんでしょうね。
帰ってきたときのことを考えながら、できることをしていた。
私も、最後の仕上げに必要な品を受け取りに行きました。
幻術士ギルドから預かったものと、革細工師ギルドで仕上げてもらったもの。
全部揃えてタタルのところへ戻ると、衣装は無事に完成しました。
あとは、本人に渡すだけ。
そう思って向かった部屋で――
「ヤ・シュトラさん!」
タタルの声が響きました。
ヤ・シュトラさんが、目を覚ましています。
「タタル……」
その声を聞いたときは、素直に嬉しかったです。
ちゃんと帰ってきてくれたんだな、と。
ヤ・シュトラさんは、私たちが無事だったことを喜んでくれました。
けれど、アルフィノからこれまでのことを聞くと、彼は自分を責め始めます。
クリスタルブレイブのことも。
あの夜に起きたことも。
きっと、ずっと自分の中で抱えていたのでしょう。
そんなアルフィノに、ヤ・シュトラさんがかけた言葉が印象に残りました。
「暁の灯を消さずにいてくれてありがとう、アルフィノ様」
責めるのではなく、残ったものを見てくれた。
その言葉を聞いて、アルフィノも少し救われたんじゃないかなと思いました。
タタルも、
「ほかのみんなも、きっと生きてるでっす!」
と、まっすぐに言います。
まだ、帰ってきていない仲間がいる。
だからこそ、ここで立ち止まるわけにはいかない。
ヤ・シュトラさんも、少し休んだらもう次の話を始めました。
私たちが追っているのは、魔大陸へ向かった教皇。
そこへ行くには、強力な防御フィールドを突破しなければなりません。
必要になるのが「エーテルラム」。
アラグの技術を相手にするだけあって、簡単な話ではなさそうです。
けれど、ヤ・シュトラさんにはひとつ心当たりがありました。
「マトーヤ老の知恵を借りれば、あるいは」その名前を聞いたとき、少し意外でした。
ヤ・シュトラさんが頼ろうとしている人。
シャーレアンが誇るエーテル学の権威。
いったい、どんな人なのでしょう。
ヤ・シュトラさんが戻ってきたばかりなのに、もう次に向かう先が決まりました。
不思議ですね。
少し前まで、私たちはただ、彼女を見つけることだけを考えていたのに。
今はまた、仲間と一緒に次の場所へ行こうとしている。
そんな当たり前のことが、今はとても嬉しく感じられました。