Character

いつも青空ばかり見せていると
人間はすぐにつけ上がるので
神様は気まぐれに"鉛色の空"を天空に配する

仕方がないので、人間はしぶしぶ背中を丸めて
じっと重い雲の通り過ぎるのを待つ…

"謙虚"に生きなさいと教えても
人間はなかなか素直に聞かないので
こんなやり方で思い上がりを諫めている


昨夜、ツレに"話す"ことは出来なかった…

"何かを察したんだ"と、俺はすぐにわかった

思い上がっていた"俺"への

"対話拒否"というアイツなりの「resist」

仕方がないのでLINE…返信は無い

こういう時はいつも"じっと待つ"


仕事終わりが遅くなり21時頃に帰宅
いろいろ済ませ、22時半過ぎ…だろうか…
『睡魔』に「resist」出来ず…
それまで返信無し

何もないリビングで寝落ちしていた俺
身体の痛みで0時を過ぎた頃目覚めた
フローリングにカーペットだけ…当然である

ソファでも買うかな…

そう考えながら、コーヒーを淹れ
スマホとタバコを手にベランダへ
帰宅する時に降っていた雨は上がっていた

ひとくち、コーヒーを飲んだあと
タバコに火をつけ、スマホをチェックする
LINEが1通…アイツから

もうひとくち…コーヒー
そしてLINEを開く…

『誕生日、おめでとう』

吸っていたタバコを消し
コーヒーを一気に飲み干す

次は俺のターン


いつも青空ばかり見せていると
"俺"はすぐにつけ上がるので
"アイツ"は気まぐれに"鉛色の空"を天空に配する

仕方がないので、"俺"はしぶしぶ背中を丸めて
じっと重い雲の通り過ぎるのを待つ…

"謙虚"に生きなさいと教えても
"俺"はなかなか素直に聞かないので
こんなやり方で思い上がりを諫めている


「ありがとう…そして…ごめんなさい」

電話の向こう

微かに…でも確かに"アイツ"が笑った