■はじめに本日は、生意気にも昇級ルール見直し論をざっくりと考察してみました。
そして私なりのマッチングルール改善案を提案してみたいと思います。
①現在のマッチング&昇級ルールのおさらい。
②”連勝ボーナス廃止”は、昇級時間が倍増しマッチングの不条理感も残る。
③”全階級降格有り”は、悪くないけど、感情論的に却下したい!
④”クリスタルのみ降格有り”は、Platinum沼を形成する。
⑤”Platinum5階位化+Diamond6階位化"は、あまり意味がない。
⑥結論:Crystal内部のもやもやはマッチング関数で解決。
⑦妄想日記は執筆中です。誰得のイタいコンテンツですが、もちろん書きます!
■D&Dロールプレー(妄想)日記 (工事中:妄想日記のイメージ)
■昇級ルールを変更した場合の階級階位人口比 図 昇級ルールを変更した場合の各階級各階位の人口比予測
現行昇級システムでCrystalに人口が集中するからといって、
昇級システムを厳しくしすぎると、下位階級に人口が固まる。
■現在のマッチング&昇級ルールのおさらい 階級降格無し&連勝ボーナス有りルール
◇解析ルール
⓪正規分布関数(標準偏差10平均50)で実力に分布を与えた
ヒカセンさん50000人の対戦をシミュレーション。
5vs5マッチングで平均戦闘力の高いチームを勝利とする。
①50000人の対戦が1巡する度に1%のプレイヤーをランダムで入れ替え。
②各個人のマッチングはクリコンの基本ルールを適用する
⇒例えばBronze帯ならNovice(無階級)からSilverが対戦相手となる。
昇級試験時の特殊なマッチング(+2ランク上)は考慮しない。
⇒50000人÷10人=5000試合を1巡(1match)とカウントする。
⇒マッチングは階級を考慮し、無作為に(乱数で)抽出する。
③Novice(無階級)は勝ち点ロス無し。
④3連勝からは連勝が続く限り勝ち点2。
⑤階位降格はあるが階級降格はなし。
日記②では、Bronze沼の形成されるメカニズムをざっくり説明しました。
PvP戦闘力の劣るヒカセンさんが集まるBronzeは、平均戦闘力50の
新規参入者が続々と流入する状況では、中程度の以上のヒカセンさんの
通過による蹴落としによって、人口の滞留が発生し沼が形成されます。
同じ現象は各階級でも発生します。その階級内で相対的に戦闘力の低い
ヒカセンさんは、その階級で勝率5割以上を叩き出せる実力が身に付くまで、
強い方の通過に伴う蹴落としによって、最低階位に張り付く事になります。
解析では、各階級の最低階位の平均戦闘力は、2階級下の最上位階位と
同レベルであり、人口集中が発生する、との結果が得られました。
特徴的なのは、戦闘力50以下の方が最後にハマるGold沼(Gold-4)です。
BronzeとSilverは、階位が3つと少ない為、戦闘力の上昇幅が小さく、
マグレでGoldに到達してしまう事例が少なくありません。
加えて、Silver戦士はNovice+Bronzeか、Goldとマッチングされますが、
Bronze+Novice人口は、Goldの倍近くあります(図1C)。この為、下位側との
マッチングが多くなり、容易にSilverを通過してしまう可能性があります。
さらに、Gold-4とGold-3の間には、戦闘力50(上手下手)の壁が存在します。
マグレで昇級したヒカセン達が振るい分けされるのがGoldの特徴であり、
Gold-4はBronze-3に次ぐ人口を抱える階位となります。
昇級ルールの改定を求める声は、Crystal戦士からの物が多いようです。
そこで、Crystal帯についても、実力分布を解析してみました。
Crystalに階位は無いので、便宜的に、星の数でDからSにランク分けします。
Diamondの階位が5と大きく、マグレ上がりがほぼ生じない仕様の為、
勝ち星換算で70以下のCrystal-Dですら、Diamond-2と同程度の戦闘力です。
即ち、殆どのPlayerが、しかるべき実力を身に付けて昇級しているのが、
Crystalの特徴です。流石はCrystal様、流石はスクエニ様です。
しかし、戦闘力50vs51に対し、戦闘力70vs71では、+1に費やす労力が
全くの別次元です。Crystalで大きな人口を占めるDランクさんが受ける
先輩Crystal戦士からの洗礼や要求は、凄まじいかもしれません。
この日記では、全てのPlayerが公平かつ努力に応じた達成感を享受できて、
さらに、Crystalの軋轢を解消できるような昇級システムを考えてみます。
(a)
(b)
(c)
図1(a) 現行ルールにおける対戦数と各階級の戦闘力の変化
図1(b) 戦闘力静定後(500match後)の各階位の戦闘力と人口
図1(c) 戦闘力静定後(500match後)の各階級の人口比
■ルール改善考察:連勝ボーナス無しの場合◇解析ルール
①連勝ボーナスをなくす以外は、現在のマッチングルールに準じる
クリスタルコンフリクトの昇級ルール改善案で良く登場するのが
連勝ボーナス不要論です。連勝ボーナスがない、という事は、
勝利数と敗北数の差のみで階級が上がるという事です。
すなわち、戦闘力50未満の全てのヒカセンさんは勝ち星が増えず、
Bronza以下に張り付く事になります。
スクエニが、Crystalさんが気持ち良く戦うことと引き換えに、
Playerの半数をBronze以下に留め置く、などという夢も希望もない
ルールを採用する可能性は、限りなくゼロに近いと信じたいです(汗
もう少しツッコミます。
連勝ボーナスがなくなることで、確かに昇級の難易度は上がり、
真のツワモノ以外はCrystalから排除されます。その代わりに、
Crystalのレベル感は、現在のPlatinum-Diamondが担う事になります。
しかしながら、Platinum-4の戦闘力は、現行Crystal-D(図1-b)と
同等の戦闘力60未満です。この為、現在のCrylstalの感覚そのままに、
相対的弱者とのマッチングによるイライラ感も、しっかりと残ります。
要するに、連勝ボーナス廃止論は、現行のCrystal戦士にとって、
”何一つ変わらない”、という事です。
全Playerの2.2%だけが到達できる、神域と化したCrystalを除いては。
因みに、この解析では戦闘力83.8の化け物が最初にCrystal入りします。
戦闘力83.8は、大学受験に換算すると東大医学部すら超越するレベルです。
その神が如きPlayerでさえ、Crystal到達が、現行ルールの58戦目から、
132戦目へと後退します。連勝ボーナス無しは、Crystal人口の激減を招く
だけでなく、昇級対戦数の増加も引き起こします。
必然的に、Crystal戦士だけのマッチングは同じ顔ぶればかりとなります。
Crystal程ではありませんが、PlatinumはDiamondの人口も激減します。
上位階級は同じ人との対戦ばかりとなり、マッチングは破綻するでしょう。
単純な連勝ボーナス廃止論は、誰も得しない愚策であることは明らかです。
(a)
(b)
(c)
図2(a) 連勝ボーナスを廃止した場合の対戦数と各階級の戦闘力の変化
図2(b) 戦闘力静定後(500match後)の各階位の戦闘力と人口
図2(c) 戦闘力静定後(500match後)の各階級の人口比
■ルール改善考察:階級降格有りの場合◇解析ルール
①階級降格無しルールを廃止する以外は、現在のマッチングルールに準じる
クリスタルコンフリクトの昇級ルール改善要求で、連勝ボーナス廃止と
ともに登場するのが階級降格無しルールの廃止です。良くある提案は、
「連勝ボーナスを採用するなら、階級降格無しルールは廃止すべき」
というもので、バランスの取れた意見の様にも感じられます。
分析結果を見ると、Bronze、Sliverの人口増加がみられるものの、
階級毎のレベル感も明瞭になり、最低階位の人口の偏り(沼)も解消しました。
階級降格有りは、実際、良さげな気がします。数学的には…
しかし、私は降格有りルールには、明確にNoと主張したいです。
これは感情論に依拠する主張であり、解析ベースの議論ではありません。
考えてみて下さい。
階級降格も、1度や2度は甘受できますが、マッチングは運も絡みます。
しかも、降格は1度きりではなく、あなたやだれかがヘマをやらかす度に、
何度も何度も降格&再スタートすることになります。
学校でも会社でも、特殊な事例や上位階級を除き、降格は存在しません。
普通に考えれば、もの凄く苦労してGold入りした人は、Platinumを
目指すことなく、ランクマから撤退することを考えるでしょう。
一つの到達点に対し、一定の報酬(身分)が与えられ、達成感を感じるからこそ、
さらなる高みを目指そう、というモチベーションが生まれます。
新陳代謝を失ったPvPがどうなるかは、既に
日記②で解説した通りです。
現行ルールでも、手抜きしない、最後まで諦めない、を心がけていますが、
自分が0点を取り、他の誰かを階級ダウンさせてしまったら、と思うと、
怖すぎて気楽に遊べなくなってしまいます。私は、こっちの方が嫌ですね…。
都合の良い時だけ、感情論を引っ張り出す私は、卑怯者ですが。
どうでも良い話ですが、降格ルールを採用することで、戦闘力分布は
単調増加、人口分布は単調減少になるだろうと予測していました。
実際、Silver以上の戦闘力分布はそうなりましたが、人口分布には、
最低階位付近にやんわりとしたピークが残りました。
図3(b)に考察を記入しましたが、私的には少し面白い発見でした!
(a)
(b)
(c)
図3(a) 階級降格有りを適用した場合の対戦数と各階級の戦闘力の変化
図3(b) 戦闘力静定後(500match後)の各階位の戦闘力と人口
図3(c) 戦闘力静定後(500match後)の各階級の人口比
■ルール改善考察:クリスタルのみ降格有り◇解析ルール
①CrystalからDiamondへの降格がある以外は、現在のマッチングルールに準じる
不思議なことに、道を極めた人は、敢えて自らに試練を課したりします。
Crystalさんに多い意見が、Crystalだけは降格ルールを適用すべき、という案です。
無気力Playerの排除や、不正行為で昇級したPlayerの排除が目的ということで、
最上位クラスに自浄作用を導入しようという、ある意味で、潔いアイデアです。
私は、全階級降格ルール適用と同じく、Crystal到達者のクリコン離脱を
招くリスクが高いと思います。正にそういうCrystal到達後に弛緩してしまう
Playerを排除したい方が、少なからず、Crystalにいらっしゃるのでしょう。
気持ちは理解できますが、全Playerがランキング入りを目指している訳では無く、
また、それだけの時間を投資できるPlayerばかりでもありません。
ランキングへの興味は薄いけど、クリコン自体は真剣に楽しみたい方には、
少し息苦しい改善案という気がします。
Crystal降格有りルールは、確かにCrystal-Dの戦闘力を59.0から60.8へ改善し
さらに、Crystal-Dの人口を激減させます。よって、Crystal×10マッチングでは
戦闘の質は間違いなく向上するでしょう。これが降格リスクに対する見返りです。
しかし、Crystal-C以上のレベル感は変わりませんので、Rankerクラスである
Crystal-Sの方たちの”そうじゃない感”、”もやもや感”は、余り改善しません。
一方、Crystalと人材交流が増えるDiamondは、全階位に渡ってレベル感が
向上します。この為、PlatinumからDiamondへの昇級がとても困難になり、
Platinumの人口が飛躍的に増加し、沼と化します(図4C vs 図1C)。
しかし、上位階級の人口構成比のバランスは良くなりますので、
Crystalのみ降格有りは、正解に近いアイデア、といえそうです。
(a)
(b)
(c)
図4(a) Crystalのみ降格有りを適用した場合の対戦数と各階級の戦闘力の変化
図4(b) 戦闘力静定後(500match後)の各階位の戦闘力と人口
図4(c) 戦闘力静定後(500match後)の各階級の人口比
■ルール改善考察:PlatinumとDiamondの階位を増やす◇解析ルール
①Platinumを4階位から5階位へ、Diamondを5階位から6階位へ変える以外は、
現在のマッチングルールに準じる
Crystalのみ階級降格を適用するのとは逆に、入口側の訓練期間を長くし、
Crystal到達者の質を高めよう、というのが、PlatinumとDiamondの
階位数を増やすアイデアです。確かに、Crystal-Dの戦闘力は僅かに改善し、
上位階級の人口構成比のバランス感にも改善がみられます。
しかし、俯瞰してみれば、現行ルールから着目すべき変化は確認できず、
単に、PlatinumとDiamondの昇級作業が面倒になる、という、負の効果しか
期待できないかもしれません。
(a)
(b)
(c)
図5(a) 上位階級の階位数を増やした場合の対戦数と各階級の戦闘力の変化
図5(b) 戦闘力静定後(500match後)の各階位の戦闘力と人口
図5(c) 戦闘力静定後(500match後)の各階級の人口比
■結論:Crystal内部のもやもやはマッチング関数で解決 Crystal内部の、特にランカーさんが求める上質な戦い疎外する要因は、
Crystal-Dに滞留する、相対的に弱いCrystalさんの存在に起因します。
しかし、降格無しルールそれ自体は、多くのPlayerさんに達成感を提供し、
長くクリコンを楽しんでもらう為の必要不可欠な要素と考えます。
ではどうすればよいか、といいますと、Crystalさんのランクマに限り、
レートによるマッチング制を採用すればよいだけ、と考えます。
具体的には、Crystal×10人のマッチングでは、下図の様に、ランクに応じて
マッチング対象となるPlayerの足切りシステムを導入すれば良いと思います。
例えば、
あなたのレートが2000なら、レート350以上のCrystalさんとだけ、
あなたのレートが5000なら、レート2450以上のCrystalさんとだけ、
マッチングされるような関数を導入します。
ただし、上位階級のPlayerさんは、下位階級のPlayerさんを育てる、
という使命もある筈ですので、Crystal-Diamond混在マッチングの場合は、
レートによる足切りマッチングは、一切行わないものとします。
代わりに、Crystal×10マッチングの加点/減点は平均レートに応じて変動し、
Crystal-Diamond混在マッチングでは加点/減点を非常に小さく設定します。
この仕組みにより、質の高い戦いで勝利したCrystalさんのレートは
より公平に評価されることになり、実力のばらつきが大きいマッチングも
解消されると考えます。同じ仕組みが下位階級に導入されると、
現行システムで見られる、階位に対するノコギリ型の実力分布も、
ある程度、解消できると思います。
下図の数式は余りにいい加減ですが、この様な仕掛けの導入は容易なので、
Playerには開示されないだけで、より高度なシステムが既に実装されていると
思うのですが、どうなんでしょうか。
より高度、というのは、アクティブなユーザ数に対して不適切な
マッチング関数が導入されると、マッチング人口の少ないトップランカーほど
対戦の機会を奪われ、システム側の都合でランキングの逆転を招くような
不具合などが生じる、と想像するからです。