Character

Character

  • 0

ぼうけんしゃいぶんたん4

Public
こんばんわ
天国の使いです。



※トウモコロシの季節

冒険者異聞譚4

 青い空、白き山々、その中にドンとそびえ立つ都市。

 冒険者は口をポカンと開けながら建造物を見上げる。
 この国の芸術的建造様式は何度見ても圧倒される。

 「おお!よくぞ戻った!」

 その一声にビクッと驚きながら聞きなれた声の方へ振り返る。

 そこには懐かしい伯爵と家令の姿があった。

 「失礼した。つい感極まって驚かせてしまったな、、、。
 我が国だけならず、星々を救うは、、、我が息子達もその力となれた事を光栄に思う。」

 彼の笑顔はいつ見ても包み込むような優しさが伝わってくる。

 「さぁ、ここは冷えるであろう。久しぶりの我が家でゆっくり暖まると良い。」

 冒険者は微笑みながら頷く。

 伯爵邸の入り口が開かれると執事や従者が出迎える。

 懐かしい香りと暖炉の温かさにホッとする。

 「もてなしの用意ができるまで暖炉の前で暖まると良い。」

 暖炉火の揺らぎを眺めながら、一息つく。
 しばらくして、執事に応接間へ案内される。

 そこにはケーキスタンドとティーセットが準備されていた。

 テーブルマナーとは無縁の冒険者は緊張しながらも気品ある椅子に腰掛ける。

 「どうした?緊張しておるのか。貴殿は貴族ではないのだ、作法など気にせずとも良い。」

 伯爵は緊張をほぐすような笑みで語りかけ、家令も微笑みながら頷く。

 冒険者は安堵したようにホッと一息つき、ケーキと紅茶を一口ずつ口へと運ぶ。
 甘すぎず滑らかな生クリーム、フワッとしたケーキ生地が絡み合う。
 そこに紅茶の上品な香りとほど良い苦味がケーキの甘みと調和する。

 自然と目を閉じ顔が少し上を向く。

 自然体で味わう姿を伯爵は我が子を見るような温かな笑みで見つめる。

 「この国を救ってからも、多くの困難があったであろう、、、
 良ければ、これまでの貴殿の英雄譚を是非聞かせてはくれぬか?」


 冒険者は頷き、これまでの冒険譚を語った。

 「そうか、、、まさか再び氷の巫女、そして、息子が貴殿の力となってくれるとは、、、」

 そういうと伯爵は毅然と振る舞おうとするも、
 溢れる気持ちを抑えらなかったのか、片手で目を抑えながら下を向いた。

 家令がそっと伯爵に寄り添い肩に手を添える。
 一拍置き、伯爵は執事に大丈夫と言うように手を少し上げると、家令は元の位置へ下がる。

 「失礼した。いかんな、歳を重ねるというのは。」

 冒険者は哀愁を含んだ笑みを浮かべながら首を横に振った。

 伯爵は気持ちを落ち着かせると、気を遣ってか話を切り替える。

 「伝え忘れておった!今日は息子2人がこれから戻ってくるのだ。
 今日は貴殿も共に過ごさぬか?久しぶりの我が家でゆっくりくつろいで行くと良い。」

 冒険者に何者かが憑依したのか、咄嗟にイイ!とポーズする。

 伯爵と執事はお互いに顔を見合わせると思わず笑った。
 冒険者はキョロキョロと周りを見渡した後、フフッと笑みを浮かべる。

 その夜は家族団欒を楽しんだ。

つづく。


引き続きフレンド フリーカンパニー結成仲間募集中
コメント、TELLお待ちしてます
※気軽に声かけちゃいなよ


本日のおすすめは映画

最高の人生の見つけ方(2007年公開)

自動車整備工と大富豪の年配男性2人が末期ガンを患い
偶然にも相部屋となった事で話は大きく進展していくことになる。

あなたがもし
余命宣告されたとして
死ぬ前に好きなことができるとしたら
やりたいことは何ですか?

機会があれば是非

ではでは
Comments (0)
Post a Comment

Community Wall

Recent Activity

Filter which items are to be displayed below.
* Notifications for standings updates are shared across all Worlds.
* Notifications for PvP team formations are shared for all languages.
* Notifications for free company formations are shared for all languages.

Sort by
Data Center / Home World
Primary language
Displaying